大学には勉強しに行くもんだと思っていた。
それも高校生までのように教師から詰め込まれる知識では
なくて、自力で勉強できるのが大学生の特権だと思っていた。
明確に「本を読む」という目的で大学に行ったので、講義すら
サボって自宅で本を読んでいた。
「人間とは何か?」「社会とは何か?」「歴史とは何か?」
「宇宙とは何か?」と興味が膨らみ、
「民主主義とは?社会主義とは?共産主義とは?」そういう
ことに興味を持ち始めるのが大学生だし、それを自力で勉強
できるのが、大学生の特権だと思っていた。
仏文学でサルトルの「嘔吐」を原文で読む授業を受けていたが、
面白いと思ったら文庫本を買って、さっさと日本語訳で読んで、
さらに実存主義に興味を持ち、ハイデッガーに興味を持ち、
メルロー=ポンティに興味を持ち、マルクス主義に興味を持ち、
フランス革命に興味を持ち、ルソーに興味を持ち・・という風に、
どんどん読まなきゃならない本が増えていった。
一方で日本文学も世界文学も読んでいたし、ブルーバックスで
相対性理論や量子力学や脳生理学も読んでいた。
それが大学生だと思っていたから、「民主主義とは何だ?」と
社会に訴える感覚が全く分からない。
「これだ!」なんて言ってる若者を見ると恥ずかしくなる。
そういう問いが生まれたら、ただちに本を読んで自力で学習する
のが大学生だと思っていたからだ。
高橋源一郎とシールズの本を読んでみたら、あまりに馬鹿で
顔から火が出るような恥ずかしさを覚えた。
同じ人間として恥ずかしすぎる。
わしが学生の頃は、疑問を教師に尋ねることもなかったし、
ネットなんてなかったから、書店を回って、本を探しまくり、
多くは文庫本で学んでいった。
文庫本を買うために、短期にカネが儲かる肉体労働のアルバイト
をして、ジーンズ一本を買うカネも惜しみ、穴だらけのジーンズで
冬を越すとしても、本を買うためだけにカネを使った。
オシャレなんかクソくらえである。
オシャレなデモ?「民主主義とは何だ?」
クソくらえだ!
甘ったれたクソガキどもに媚びを売る、老いても青い老人
どもも、クソっくらえだ!
どこまで「甘えん坊将軍」を甘やかすんだ!
滅びてしまえ!!